« ●堂目卓生『アダム・スミス』 | メイン | ●服部茂幸『金融政策の誤算』 »
2009年02月07日
●越智道雄、町山智浩『オバマ・ショック』
「町山 黒人の政治家に対するアメリカ人──というか白人の恐怖感は、「復習されるんじゃないか」という心理が背景にあるでしょう。でも、オバマには奴隷経験という「過去」がないから、復習を心配しなくてもいいということでしょうか?
越智 実際、高給取りの白人男性は圧倒的にオバマを支持したわけです。収入に余裕があるぶんだけリベラルだから。いわば、白人が自ら選んだ下克上ですよ。」
「越智 オバマをひと言で表現するなら「絶対的アウトサイダー」ということになると思うんです。人種、階級、宗教、コミュニティ、家族関係などあらゆる面で、どこにも帰属してこなかった、あるいは帰属できなかった人ですね。
町山 逆に言えば、どこにも帰属するとも言えます。」
「町山 オバマはリンカーン、ローズヴェルトとともにマーティン・ルーサー・キングJr.のイメージも意識的に背負おうとしています。史上もっとも人気のある大統領二人とキング牧師ですから、まったく欲張りなんですが。
越智 自分が何者でもないからこそ、さまざまな偉人の影を背負うことができるんです。」

どこにも属すことができず、何者でもない・・・というのオバマ像は、まさに腑に落ちる。
アメリカの保守やリベラルの起源の話など、ひじょうに面白いのだが、経済の話になるとやや弱い印象。経済を中心にした本は、政治の話が弱く、政治・文化を中心にすると経済政策が弱い。ブッシュとグリーンスパンの関わりはほとんど語られない。って、関わってないのか・・。
投稿者 esaka : 2009年02月07日 23:30
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://editreal.sakura.ne.jp/mt/mt-tb.cgi/1162