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2007年07月22日
●西垣通『ウェブ社会をどう生きるか』
「ウェブ2.0は確かに一般ユーザーがウェブ上での活動に参加する道をひらきました。生産消費活動への一般人の参加がIT革命の眼目とすれば、大きな一歩といえるかもしれません。しかし、これがただちに皆でつくりあげる集合知を可能にし、民主的で平等な社会のベースとなる、というウェブ礼賛論には首をかしげる点が多々見られます。むしろウェブ情報検索が人々の思考能力を衰退させ、一過性的な主張に人々を同調させてしまう恐れもあることはすでに述べたとおりです。
それだけではありません。声高に語られるウェブ礼賛論のなかには、善意や平等主義というキャッチフレーズとはうらはらに、実は多様な次元での社会的格差をひろげる危険がひそんでいると考えられるのです。
まず言えるのは、中高年を押しのけようという排除意識・年齢差別意識です。……
これは元気のない日本の若者へのエールととることもできるかもしれません。……
しかし、率直に言って、この呼びかけは欺瞞です。……
日本のウェブ礼賛論者たちの本音は、巨利を得ている彼らのお仲間に入れてもらうこと、できればお裾分けにあずかることではないのでしょうか。
つまり、ウェブ礼賛論者たちは、中高年を排除するだけでなく、普通の若者たちを煽りたてながらも、裏ではひそかに、新たなアメリカ流の格差を日本社会に持ち込もうとしているわけです。その議論からは純粋な幼稚さも感じられますが、隠された意図は、中高年のかわりに自分たちが権力を握ることだという気がしてなりません。」

タイトルは、「ウェブ社会をどう生きるか」だが、一冊まるごとウェブ礼賛論批判。まぁ、普通に考えて、梅田望夫氏への強烈な批判と捉えていいだろう。確かに、梅田氏の一連の発言には、あまりのアメリカ テクノロジー礼賛ぶりと、若者への煽りに違和感を感じることもあった(『フューチャリスト宣言』については、こっちに書いています。)が、ここまで言うか〜、と。笑 確かに、こういう意見がしっかり表面されてこそ、バランスはとれる、という意味ではよかった。こういうことばかり言っているからこそ、日本のITは大した者を生み出さないんだ、というような反論があるのは、普通に予想されるところだけれど。
投稿者 esaka : 2007年07月22日 18:09
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