« ●ドン・タプスコット『ウィキノミクス』 | メイン | ●西垣通『ウェブ社会をどう生きるか』 »

2007年07月21日

●ロバート・スコーブル+シェル・イスラエル『ブログスフィア』

 ロバート・スコーブルの本の存在をすっかり忘れていた。表紙とタイトルで、また柔なブログライフ礼賛かとしっかり手にしなかったのもいけなかった。実際にブログを執筆した当事者への豊富な取材を元に、企業とブログの関わりがしっかり書かれている。表紙の印象と違って、ビジネスブログのあり方を考えた本だ。

book070721.jpg

「結局、文化こそビジネス・ブログにまつわる判断の核だ。制限の多い文化を持つ企業は、ブログをすべきではない。抑圧的な体制下ではブログは難しい。……
 例えばアップルやグーグルはもともと評判の高い企業だが、良き社員ブログに向いていない社風を持っているようだ。一方、マイクロソフトやサンのように非難を浴びながら企業で社員ブログが盛んであるために、社員への信用や彼らのやる気がうかがえるところもある。これまでの数年に、私たちはある潮目の変化を感じてきた。グーグルやアップルの企業文化に首を傾け、彼らのカリスマ的な経営者は同時に抑圧的でもあるもではないかとの疑問の声が、IT業界で高まっているように思うのだ。」
「本書の原タイトル『ネイキッド・カンバセーションズ(裸の会話)』としたのは、正当性こそがブログの本質であり、それが企業にとってこれまでにないコニュニケーションを実現すると信じているからだ。正当性がブログの決定的な特徴なら、信頼性はそのメリットだ。」

 アップルやグーグルには、まったく同様のことを感じているのだが、スコーブルが元MSの社員だったことを考えると、その評価を鵜呑みにする受け取るわけにいかないのが残念。あと、共著となっているが、スコーブルともう一人のシェル・イスラエルの役割分担がどうなっているのかわかりにくくて、「ネイキッド・カンバセーションズ」という割に、筆者の顔をイメージしにくい。
しかし、去年の7月に出されたこの本も、表紙のデザインと打ち出し方が違えば、別の評価を受けていたんじゃないかな。

投稿者 esaka : 2007年07月21日 13:18

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://editreal.sakura.ne.jp/mt/mt-tb.cgi/1135

コメント

コメントしてください




保存しますか?