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2007年01月18日

●ウォルター・ブロック『不道徳教育』

 著者よりも翻訳の橘玲氏の存在があらためて際立つ。アメリカでは76年に出版されたものを橘氏が見いだし、事例を日本に置き換え、わかりやすく"超訳"したもの。前文として付け加えられた橘氏の「はじめてのリバタリアニズム」が、リバタリアニズムの意味、意義をわかりやすく解説している。これが相変わらずいい。
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 本文のほうは、売春やドラッグなどの全面自由化を求めて、刺激的ではあるけれど、ゲーリー・ベッカーを先鋭化させた感じで、今となっては想定内。
 橘氏の前文から。

「近代的な主体の虚構性をえぐり出すポストモダニズムの根源的な批判は魅力的だが、社会の変革にはなんの役にも立たず、いつしか無意味な言葉遊びに堕していった。それに対してフランス革命とアメリカ独立宣言を出自に持つ古色蒼然たるリバタリアニズムは、200年の時を経てもなお「改革」のヴィジョンを示すことができる。超近代はいつまで待っても訪れず、私たちはいまだに近代の枠組みのなかで生きており、それを「越えて」いくことはできないのだ。
 リバタリアニズムの本質は、「自由な個人」という近代の虚構(というかウソ)を徹底する過激さにある。その無謀な試みの先に、国家なき世界という無政府資本主義(アナルコキャピタリズム)のユートピアが蜃気楼のように浮かぶとき、人はそれを「希望」と呼ぶのかもしれない。」

 橘氏個人のリバタリアニズム的主張は、『雨の降る日曜は幸福について考えよう』がよかった。もう一度、こちらをチェックしてみよう。

投稿者 esaka : 2007年01月18日 21:27

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