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2007年01月18日
●トーマス・フリードマン『フラット化する世界』
以前、「ミドルクラスの仕事について」は、「編集の行方」のほうに書いたが、その他の部分をいまさらだけど、こっちで整理メモ。

○フラット化の要因
・ベルリンの壁の崩壊と、創造性の新時代
・インターネットの普及と、接続の新時代(ネットスケープ)
・共同作業を可能にした新しいソフトウェア(HTML、XML、AJAX……)
・アップローディング:コミュニティの力を利用する(オープンソース、ウィキペディア、ブログ)
フラット化の要因10のうち、アップローディングは最も破壊的にひろがる力を秘めている。
・アウトソーシング:Y2Kとインドの目覚め(真夜中の雇用)
・オフショアリング:中国のWTO加盟(国内と海外の工場の使い分け)
・サプライチェーン:ウォルマートはなぜ強いのか("作っている"のは、超効率的なサプライチェーンだけ)
・インソーシング:UPSの新しいビジネス(第三者によるロジスティクス管理)
・インフォーミング:知りたいことはグーグルに聞け
・ステロイド:新テクノロジーがさらに加速する(デジタル、モバイル、バーチャル、パーソナル)
「世界がフラット化しても、壁を設けようとせず、これまでどおり自由貿易の一般原則を貫くほうが、アメリカの国全体として大きな利益が得られる。いまのアメリカの若者は、中国やインドやブラジルの若者と競争することになるのを、肝に銘じたほうがいいだろう。グローバリゼーション1.0では、国が、グローバルに栄える方法か、最低でも生き残る途だけは考えなければならなかった。ゴローバリゼーション2.0では、企業が。今のグロバリゼーション3.0では、個人が、グローバルに栄えるか、せめて生き残れる方法を考えなければならない。
生涯にわたって「雇用される能力」という筋肉をつけるうえで、政府には重要な役割がある。アメリカの労働人口全体の教育水準を高め、刷新することだ。
いまの生活水準の向上を続けるには、未来を創りつづける人間を生み出すような社会を築くほかに手はない。
インドと中国は、まず安い労働力と高度のテクノロジーと高度の創造力で、問題の解決に専念し、自分たちの未来を描き直す。そのあとで、アメリカに的を絞る。アメリカも、同じことが出来る人々をおおぜい抱えなければならない。そう、これが最後の警告だ。」
ベルリンの壁崩壊とインターネットの普及がもたらした90年代以降の世界的な社会変化の趨勢をかっちりと捉えている。インドや中国との競争を強いられるこれからの若者に何が必要なのかという視点で書かれる後半が面白い。アメリカの国益や、アメリカ人の教育論に至るわけだが、そのあたりの事情は日本もまったく同じだろう。やや煽り過ぎ、だと思うけど。
投稿者 esaka : 2007年01月18日 13:21
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