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2006年10月17日
『Business2.0』、スタッフ全員ブログ開始
先週、もうひとつのブログ「編集の行方」のほうで、「『Business2.0』とブログの行方」というエントリーをした。『Business2.0』の編集長が、所属するジャーナリストすべてにブログ執筆を義務づける、とあるカンファレンスで口を滑らせ、それが、マスコミ関係者で話題になっていたのだ。そのブログが、今週、徐々に始まっている。まだ全員ではないが、ジャーナリスト、編集者から、アートディレクターや写真担当編集者までも、ブログを始めている。このあたりの経過は、「Business2.0」ウェブ内スタッフブログや、I Want Mediaでの編集長へのインタビューで語られた。
今、始まっているのは、7つ。
Dawn Patrol (Michael Copeland on venture capital, startups, and surfing)
Green Wombat (Todd Woody on green tech and business)
The Key (Paul Sloan on Internet media, music, and advertising)
The Real Estate Economy (Paul Kaihla on real estate and the economy)
Waterlog (Jeff Davis on ocean and sailing tech).
Seen and Not Seen (Art Director Eric Siry on design)
128 Hours (assistant photo editor Ben Smith on overclocked cars, cameras, and other toys).
ここで特徴的なのは、このブログの報酬システムだ。それぞれのブログのページビューに応じて、担当ブロガーに報酬が支払われる、という。このあたりは、Nick Denton の Gawker Media などで行なわれているスタイルを踏襲したものだろう。このPVに応じて報酬が支払われるというシステムが、ジャーナリストにふさわしいものなのか、個人のブログ執筆の強要が、雑誌の質の低下を招かないか、また、ブログ内の記事が、雑誌のブランドを低下させることにならないか、というあたりが懸念されている。
CNNMoneyから、直リンクも貼られ、多くのアクセス(=多くのボーナス)が期待されることもあって、スタッフは大喜びだというが、反応を見ていると、意外に周囲のマスコミ関係者が、ジャーナリストのブログについて、懐疑的な意見が強いことに驚かされる。また、親会社のTime社としても、かつてない冒険的な方針転換だとして、かなりの大事扱いだ。
Om Malik が 『Business2.0』から独立し、自身のブログ「GigaOm」を商用ブログとして成功させたことから始まる騒動。かつての同僚が、商用ブロガーとして大きな成功を納めていることに、心穏やかではいられなかったのかもしれない。先月は、大きな収入を得られるようになった商用ブログ事情について「Blogging for Dollars」という特集を組んだところ。このスタッフブログから、第二のOm Malikが生まれる、彼らがまた独立していくことにでもなれば、なにか、ブログを利用しての、積極的な改革というよりも、これを機に『Business2.0』が、月刊誌というビジネスモデル的にも、内部の求心力からも、徐々に崩壊し始める気もするが・・杞憂だろうか.

最終的には、それぞれのブログが成功するかどうかは、枠を作ったかどうかでなく、ブログの内容による。ジャーナリストは、所属する組織のブランドや信頼と共存する形から、「個」の存在が、強調される時代にますます突入しそうだ。
投稿者 esaka : 2006年10月17日 17:03
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