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2006年07月05日
スティグリッツ「温暖化ガス削減 環境税で」
昨日の日経新聞「経済教室」欄。ジョセフ・スティグリッツによる、温暖化ガス排出量削減のためには、アメリカが批准していないうえに、発展途上国の不満が高い京都議定書方式よりも、排出量に応じて環境税を課税せよ、という提言。今秋にこの内容を含めた「Making Globalization Work」を出版するらしい。
「解決策はある。世界共通の環境税を排出量に課税すればよい。温暖化ガスを排出すれば社会的なコストが発生するから、それを全員で負担しようという発想である。これは、個人・企業を問わず限界生産費用は全額負担しなければならないという基本的な経済の原則とも一致する。もちろんそのためには排出に伴う社会的費用の評価が必要で、各国がこれに同意することが前提となる。…
そもそも温暖化ガスの排出をはじめとする公害などの「バッズ」に課税するほうが、労働や貯金などの「グッズ」に課税するより理にかなっている。こうすれば、全体的な経済効率の向上にもつながる。…
国民がかぶるコストは、環境税で発生する政府規制・税・補助金や独占などによる総余剰の減少と環境税の導入で軽減される税金との差額だけである。…
京都議定書の目標達成のために世界は多額の投資をし、かなりの世界を挙げてきた。だが現在の行き詰まりの打開策はどの国からも提案されていない。今こそ新たな取り組みを考えるべきときである。…
環境汚染で利益を得る石油企業などからの政治献金がモノを言うようないかがわしい政治制度とあれば、なおさらだ。すべきことはわかっているし、手段もある。あと必要なのは政治的決断だけだ。」
う〜ん、スティグリッツの言葉なので、ひじょうに重いわけだけれど、京都会議の段階で、発想としてはより明快なこの世界共通環境税とならず、京都方式になったという政治力学が問題。さらには、CO2排出と温暖化の関係性を強く疑う人々も多いわけで、そのあたりの科学的な見地が共通認識とならないと話は進まない。が、ノーベル経済学賞受賞の巨匠の発言、ということでメモ。
・関連エントリー
ジョセフ・E・スティグリッツ『人間が幸福になる経済とは何か』
投稿者 esaka : 2006年07月05日 14:42
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