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2005年12月03日

子供の時間、大人の時間

 今週の「三丁目通信」でこんなこと書いて、時間の感覚の違いについて考えていた。

「もう12月の声。早すぎる、早すぎるよ。よく言われることだけれど、子供の頃に感じた時間とこんなにも違うのはどうしてなんだろ。脳細胞の分裂速度や代謝の影響? 積み重ねられた記憶と関係があるの? あと、田舎に行くと、時間の流れが急にゆっくりに感じるのはどうしてだろ。 受け取る情報量に関係があるの? う〜ん、よくわからない。
 これだけ時間があっという間に過ぎていくと、"時間"そのものを購入したくなる。ある種のサービス産業は時間の売買ともいえて、そうした需要は強まっていくんだろう。ただ、時間が購入できるようなサービスはいいけれど、立て替えの効かない「経験」、特に「初体験」は、ますます価値あるものに思える。奮発して金を払うなら、ブランド品じゃなく、「初体験」だな・・。」

 というわけで、図書館で「Newton」のバックナンバーを借りてくる。2004年10月号「時間とは何か?タイムとラベルは可能か?」特集の「子供のころの時間はなぜ長いのか?」をメモ。

心理学でも時間は重要な研究テーマで、子供の頃の時間が、大人になってからにくらべると長く感じられることについては諸説ある。
・6歳の誕生日までの1年間はその時点の生涯からすると6分の1だが、40歳にとっての1年は40分の1にすぎない。この比率が心理的な時間の評価に一役買っている。
・子供のころは、毎日新しい経験をして、それが一つ一つ記憶されていく。大人になってからの体験は、過去の体験と同じようなことが多いため、後で回想しても記憶の量が実質的に少なくなり、時間を短く感じてしまう?
・海馬(脳の中で記憶の形成に関係する部位)の中を、どれだけ記憶すべき情報が通過していったかが、思い出す時間の長さを決める?
・大人は時計を使った時間の長さを計測する事に慣れているが、子供は「出来事」からの影響が大きい。
・時間の長さを判断する要因。1つ目は、時間経過に注意が向けられているほど時間は長く感じられる。2つ目は、出来事が多いと時間は長く感じられる。これは大人より子供のようが強い。3つ目は、体温の上昇や薬物の効果で生理的テンポが速くなると時間も長く感じられる。子供のほうが生理的テンポが速いから、子供は時間を長くかんじやすい。(福山大学・松田文子教授)
・子供の頃は、代謝が活発でエネルギー消費量が大きく、生理的なテンポが速いために、まわりのテンポが相対的に遅く感じられ、時間を長く感じる?(東工大・本川達雄教授)
人が旅行などをして、新しい経験に価値を求めるのは、日常を流れる時間から脱して、「長く感じられる時間」を得ようとして、とも言える。いっぽうで、同じ旅行中であっても、「田舎に行くと、時間の流れが急にゆっくりに感じる」については、どう考えればいいんだろう。

投稿者 esaka : 2005年12月03日 13:04

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