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2005年09月14日

「あなた方」と「おまえら」

 サンボマスターが、一般的にどう評価されているのか知らないのだけれど、ライブ映像などを見て面白いと思ったのは、観客を「あなた方」という呼びかけ方だ。かつてのロックな人たちというのは、「おまえら・・・だぜ〜」と、一方的に、ときにはゴリ押しとも言える形で、メッセージ(みたいなもの)を浴びせるように伝えるのが特徴だったものだが、その手の語り口は、今や恥ずかしい。(もちろん、相変わらずの人もいるわけだが)

 サンボマスターの「あなた方」には、一歩引いて、観客と対等、というスタンスが感じられ、その "距離感"に同時代性を感じさせる。一歩ひきつつも、「世界はそれを愛とよぶんだぜ」などと、最終的にはゴリ押ししてくるところが、伝統的なロック的であると思うけれど、多くの人々にとって、日常の中で、その "距離感"は、かつてより敏感で重要なことになっているように思うのだ。

 また、 "一歩引く"姿勢は、「あなたの範囲には侵入しない。だから、オレの範囲にも無神経に入ってこないでね」という姿勢でもある。

 この 一歩引きながら、自分の確固とした世界を守るというのは、いわゆる "オタク"に特徴的な心性でもある。その意味でも、「電車男」とサンボマスターのカップリングは、正解なんだろう。

 そして、かつてロックな人が、観客に向かって言い放っていた「お前ら・・」は、今、 2ちゃねらーが、住人に向かって語りかける語り口だ。ネットという匿名の海の中では、 "距離感"を気にすることなく、無神経に、そして無防備になれる・・。

MC by Yamaguchi

投稿者 esaka : 2005年09月14日 21:03

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