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2005年09月10日

●佐々木俊尚『ライブドア資本論』

 佐々木さんが新聞社を辞めて、 ITを専門とするフリージャーナリストとなった理由の一つが、この本の「あとがき」に書いてある。

「私は1999年に十数年間務めた新聞社を退職し、新聞記者から足を洗った。
 社会部記者時代は、ひたすら犯罪者やテロリストを追いかけ回す日々だった。・・それが一転してIT業界の取材に転じようと思ったのは、日本の社会のしくみを根底から変えようとしているインターネットの世界を、どうしても知りたいと思ったからである。」
 というわけで、この本も今年のライブドア騒動が表立ってのテーマであるけれども、日本社会がどう変化しようとしているのか、変化を起こそうとする人々の心性とはどんなものなのか、そして、その変化の背景に ITはどう関わっているのか、という視点がどっしりと背景にあって、とても面白い。
 2ちゃんねるのひろゆきを論じる箇所から。
「高度なスキルや知識を持っておきながら、その「知」をひたすら浪費し、遊びに明け暮れる──そんな団塊ジュニア的な刹那さが、2ちゃんねるを覆っている。
 そして西村自身の立ち位置にも、そうした考え方は色濃く反映されている。それは西村が作り出したスタンスなのか、それとも2ちゃんねるの中から自然に発生したものかはわからない。だがそれは、ポスト産業資本主義の肺入りの日々を生き延びていくために、彼ら団塊ジュニア世代が生み出した生存術のようにも見える。
 堀江と西村は、見た目も性格も年齢も目指すものはまったく異なっている。
 しかしその「身も蓋もなさ」においては、どこか共通点を持っているような気がするのである。
 堀江や西村のような団塊ジュニア世代が、社会の中心へと躍り出るきっかけになったのは、1990年代のインターネットの登場だった。」

投稿者 esaka : 2005年09月10日 01:52

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